RECRUIT飲食部
インタビュー 2012年入社 小林 真人さん

mainvisual

目指すは余韻を感じていただくレストラン

入社したきっかけを教えてください

はしづめ製麺を初めて知ったのは二十歳くらいの時です。当時、バーテンダー兼料理人としてレストランバーで働いていました。そのレストランバーはメニューに中華料理があり、はしづめ製麺の麺を使っていたんです。製麺業界ではどこも皆んな使っている、有名な会社なんだなと知りました。その後レストランは辞めて、8年間不動産業で営業の仕事をしていました。

不動産業は全く違う業種ですね。なぜもう一度飲食に戻ろうと思ったのですか?

不動産の営業を始めてから、飲食はお客様のレスポンスを間近に感じられることが楽しかったなと実感したんです。不動産は物件を売ってしまったら終わりで、お客様がどんな様子なのか知ることができませんが、料理は出して食べた途端すぐに喜んでもらえる。飲食以外でこんなに親密にお客様と接することができる仕事ってなかなかないと思い、いつかまた飲食に戻りたいと思っていました。そんな時、ラーメン屋をやっていた友人から質の良い麺のメーカーはないかと相談を受けました。すぐにはしづめ製麺が思い浮かび、友人とはしづめ製麺を繋ぐ形で、僕も今の橋爪専務と知り合ったんです。その後、たまたまはしづめ製麺がお店を開業することを知り、直接専務に連絡させていただいたのがきっかけです。

 

入社当初はどのような感じでしたか?

僕は最初から今と同じ、マネージャー兼接客のポジションでした。製麺業から飲食業に幅を広げる、会社の新しい事業部として最初の1店舗目でした。最初のうちはお客さんが全く来なかったので、苦労しました。そんな中でも『自分たちが提供している料理は美味しい』という確固たる自信があったので、ビラ配り等はせず常に待ちのスタイルを貫き通しました。来てくれたお客様は必ず満足させること、リピーターになってもらうこと、そのために人の名前と顔は必ず覚えること、この3つを心に誓って働きましたね。その甲斐もあって、今ではたくさんの常連のお客様に支持していただいています。

 

小林さんの仕事への熱意が感じられますね。そのようなお客様との濃いやり取りの中で、今の麺を選んでいただくスタイルが誕生したのでしょうか。

そうですね。実際には、お客様と僕がコミュニケーションをとる中で、もっとこんな麺があったらお客様に喜んでいただけるのではないかと、現場の声を反映させていった結果です。だんだんと麺の種類が増えていき、今の色とりどりの麺の中からお客様に選んでいただくスタイルが定着しました。

 

お仕事をしていて面白いと感じられることはどんなことでしょうか。

チェーン店ではないので、なんでも柔軟に対応でき、お客様のご意見がすぐに会社に反映されることは面白いです。広尾店は小さな店なので、例えば辛い坦々麺が食べられない人に、辛く無い坦々麺を提供できる柔軟性があるんです。そこにはセンスも必要ですが、提案ができるという面白さがあります。

 

提案時に気をつけていることはありますか。

「美味しく食べていただくために、絶対に妥協はしない」です。辛いものが苦手な人に、これしか出せませんというような融通の効かないことはしたくありません。どのくらいの辛さなら大丈夫ですかと、少し突っ込んだ質問をして、可能な限り美味しく召し上がっていただける料理をご提案し、厨房もそれに対応します。店が一体となって、可能な限りお客様の要望を叶え、料理に感動して帰って欲しいと願っています。

 

周りのスタッフにはどうのような教育をされているのでしょうか。

お客様との関係が近いが故に、一人一人が「あの人はこういった味が苦手だったな」「これをしたら喜ばれたな」という情報は持っておくべきだとは思います。でも、だからと言って事細かく情報を共有しないといけない訳ではありません。僕は、従業員全員にお客様との関係性の中でストーリーを生み出して欲しいと考えています。

基本的な好き嫌いのデータはあったとしても、そこにスタッフとのストーリーがなければ、それはただの顧客データだと思うんです。だから、あえてそのお客様と関係の薄いスタッフに対応させることがあります。わざと「こんな料理はどうですか?」と聞いてもらって、そのお客様の新しい一面を引き出したりしますね。スタッフ一人一人がお客様と触れ合うことで、僕がいなくても、お客様にとって心地よい店で在り続けられると思います。スタッフには、お客様とのストーリーを大切にしてほしいです。

 

最近、マニュアルを作るお店もあると思いますが、そういったものには頼らないということでしょうか?

はい、この会社にマニュアルはありません。お客様とのストーリーを作ることを大切にしているので、マニュアルのような決まったルールを作るやり方は向いていないと思っています。でもゴールは決めています。「笑顔で帰ってもらうこと」と「また来てもらうこと」です。うちのディナーはおおよそ1万円ですが、その予算であればディズニーランドにも行ける。私たちはディズニーランドを体験した帰りと同じくらいの余韻を感じていただけるレストランを目指しています。「あ〜、楽しかった(美味しかった)。また行きたいね。」そう言ってもらえたら最高に嬉しいですね。